変形性膝関節症に鍼灸マッサージができること
- tatsuro mizukami
- 5月8日
- 読了時間: 4分

膝の痛みで「階段がつらい」「立ち上がりでズキッとする」「歩くと膝の内側が痛む」といったお悩みはありませんか。変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)は、加齢や使い過ぎ、筋力低下などが重なって膝関節の軟骨がすり減り、炎症や痛み、動かしにくさが出てくる状態です。
当院では、整形外科での診断を大切にしながら、日常生活を少しでも楽にするための選択肢として、鍼灸と指圧マッサージを組み合わせた施術をご提案しています。この記事では「鍼灸マッサージで何ができるのか」を、できるだけ分かりやすくまとめます。
変形性膝関節症で起こりやすいこと
変形性膝関節症は、レントゲンで「変形」が見られても、痛みの強さは人によって大きく違います。痛みは関節そのものだけでなく、周囲の筋肉の緊張、腫れ(関節液)、歩き方のクセ、冷え、睡眠不足やストレスなど、複数の要因が重なって増減します。
よくある症状としては、①動き始めの痛み(立ち上がり・歩き始め)、②階段の上り下りでの痛み、③正座やしゃがみ込みが難しい、④膝の腫れ・熱感、⑤膝が伸びきらない/曲がりにくい、などが挙げられます。
鍼灸マッサージが目指す3つのポイント
変形そのもの(骨の形)を元に戻すことは難しい一方で、痛みや動かしにくさを左右する要素にはアプローチできます。当院の鍼灸マッサージでは、主に次の3点を目標にします。
痛みを増やす筋肉の緊張をゆるめる
膝周囲〜股関節・足首までの動きを整え、負担を分散する
血流・循環や回復しやすい体の状態をつくる(冷え・むくみ・疲労のケア)
1)筋肉の緊張をゆるめて、膝の負担を減らす
膝が痛いと、無意識にかばう動きが増えます。その結果、太ももの前(大腿四頭筋)や内側(内転筋)、外側(腸脛靭帯周囲)、ふくらはぎ(下腿三頭筋)などが硬くなり、膝のお皿や関節周囲の動きがさらに悪くなることがあります。
指圧マッサージでは、膝周囲だけでなく、股関節〜足首までの筋肉の張りを丁寧にみて、必要なところをゆるめます。鍼は、手では届きにくい深い筋肉のこわばりや、痛みが出やすいポイントに対して、刺激量を調整しながら行います。
2)膝だけを見ない:股関節・足首・歩き方の調整
膝は「股関節」と「足首」の間にある関節です。股関節が硬い、足首が動きにくい、足裏の荷重が偏っている、といった状態があると、膝にねじれや片寄った負担がかかります。
施術では、膝の痛みが出る動作(立ち上がり、階段、歩行など)を伺いながら、股関節周囲(お尻・腸腰筋)、太もも、ふくらはぎ、足底まで含めて全体のバランスを整え、結果として「膝に集まりすぎていた負担」を分散し、動きやすさにつなげます。
3)循環を助け、痛みが落ち着きやすい状態へ
膝周囲の腫れや重だるさ、冷えがあると、痛みが長引きます。鍼灸は、局所だけでなく全身の状態(冷え、睡眠、胃腸の調子、疲労感など)も含めて施術することで、回復しやすい土台づくりをします。
「天気が悪いと痛む」「夕方になると重い」といった波がある方は、循環や自律神経の影響を受けていることが考えられ、体調の波を小さくすることが、結果的に膝の負担軽減につながります。
鍼灸マッサージで“できないこと”も知っておく
大切なのは、期待値を適切に持つことです。鍼灸マッサージは、変形した骨を元に戻す治療ではありません。一方で、痛みを増やしている筋緊張や動きの偏り、冷えや疲労などに働きかけることで、日常生活のつらさを軽くするサポートができます。
次のような場合は、まず整形外科での評価をおすすめします。
急に腫れて熱を持った/歩けないほど痛い
転倒やひねりの後から痛みが強い
夜間痛が強い、安静でも痛む
セルフケア:今日からできる3つのコツ
痛い日は「頑張って歩く」より、まず炎症を落ち着かせる(冷却や休息)
太もも前だけでなく、お尻・内もも・ふくらはぎも軽く動かす(無理のない範囲で)
冷えやすい方は、膝周りを温めて循環を保つ(入浴・レッグウォーマーなど)
運動や体操は「やればやるほど良い」ではなく、痛みの出方を見ながら“続けられる量”を積み上げるのがコツです。必要に応じて、あなたの状態に合わせたセルフケアも一緒に整理します。
まとめ:膝の痛みは「周り」から変えられることがある
変形性膝関節症は、関節の変化だけでなく、筋肉の硬さ、動きのクセ、冷えや疲労などが重なってつらさが増悪します。鍼灸マッサージは、膝周囲の緊張をゆるめ、股関節・足首まで含めた動きを整え、循環を助けることで、日常生活を楽にするサポートができます。
「手術の前にできることを試したい」「薬や注射だけに頼りたくない」「歩くのが不安で外出が減った」など、お困りの方はご相談ください。状態を確認しながら、無理のないペースで一緒に進めていきましょう。





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