なぜ鍼灸は効くのか② -内因性オピオイドの活性化-
- tatsuro mizukami
- 12 分前
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なぜ鍼灸は効くのか
鍼灸療法は古代から続く伝統的な治療法であり、多くの人々にとって健康を促進する手段として利用されてきました。しかし『なぜ鍼灸は効くのか』そのメカニズムは長い間謎のままで、多くの方にとって不思議なものかもしれません。世界で鍼灸療法の科学的メカニズムを解明しようという動きが活発になったのは20世紀の後半になってからで、未だ解明されていないことも多くあるのが現状ですが、今回は現在に至るまでで解ってきた『なぜ鍼灸は効くのか』その科学的メカニズムの一つである内因性オピオイドの活性化をご紹介します。
このブログでは、内因性オピオイドの働きや、鍼灸による痛み緩和の仕組みを解説し、実例を通じてその効果をお伝えします。

内因性オピオイドとは?
オピオイドといえばモルヒネに代表される強力な鎮痛成分ですが、私たち人間には内因性オピオイドはと呼ばれる鎮痛成分を、私たちの体内で自然に生成することがわかってきました。
現代の研究では、内因性オピオイドがどのように脳や脊髄で痛みの信号を抑えて働いているのかが徐々に解明されつつあり、人体の脅威のメカニズムが日々解明されています。
代表的なものはエンドルフィンやエンケファリンといった鎮痛物質です。エンドルフィンは「幸福ホルモン」とも呼ばれ、痛みを軽減するだけでなく、気分を改善させる効果もあるため、身体的な健康だけでなく精神的な健康にも寄与します。
内因性オピオイドは、肉体のストレスや痛みを和らげるため進化の過程で獲得してきた自然な防御機構といえるものです。
鍼灸刺激による分泌の仕組み
実は鍼灸治療では、特定のツボを刺激することによって神経系が活性化されます。この刺激が脳に伝わると、内因性オピオイドの分泌が促進され、結果的に痛みの感覚が軽減します。特にエンドルフィンの分泌は、身体に対する痛みの感受性を減少させるため非常に重要です。
このメカニズムを理解するためには、鍼灸治療の具体的な過程を考えると良いでしょう。施術中に鍼を刺すことで、体は微弱な刺激を受け取り、それに反応して内因性オピオイドを放出します。このプロセスにより、患者は痛みの軽減を体感することができるのです。また、これにより痛みの背後にある感情的なストレスも軽減されることが多いとされています。
その時体の中では次のようなことが起こっています。

免疫細胞の関与
近年の研究で、この内因性オピオイドが鍼をさした局所でも産生されて痛みを和らげることがわかって来ました。鍵を握るのは免疫細胞です。
免疫細胞には内因性オピオイドペプチドというアミノ酸が結合した分子が蓄積されています。そこに鍼灸刺激を与えることで、内包されている内因性オピオイドペプチドが放出されるのです。それが、局所における痛み物質による感覚神経の興奮を抑制して痛みの緩和につながります。

痛み緩和の実例
当院では、慢性腰痛や肩こり、線維筋痛症など、長年にわたり痛みに悩まれている患者さんが多く来院されます。彼らが鍼灸治療を受けた結果、具体的な症状の軽減を実感しているケースが多々あります。
例えば、慢性腰痛のある患者さんが、鍼灸施術を週1回のペースで3ヶ月続けたところ、「痛みの度合いが大幅に減少しました」「日常生活が格段に楽になった」と言う方も多くいらっしゃいます。このように、鍼灸は慢性的な痛みに対する選択肢として非常に有効であると思います。
これまでの研究結果に基づいて、鍼灸の効果が統計的にも示されてきており、具体的には、痛みの解消率が60-80%に達するケースも少なくありません。
施術後、患者さんからは「鍼を受けた後、体が軽くなった」との声が寄せられることが多く、これは内因性オピオイドによる効果でもあると思います。

最後に
鍼灸治療の効果が内因性オピオイドに関連していることは、今後の医療においてますます注目されるでしょう。今後の研究によって、鍼灸の痛み緩和メカニズムがさらに解明されることが期待されています。
より多くの人が鍼灸の効果を体感することで慢性痛の改善が進むことが期待されます。あなたも痛みの悩みから解放されるため、一度トライしてみてはいかがでしょうか。





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