
線維筋痛症
最終更新日 2025/11/26
文責 水上 達郎 (Mizukami Tatsuro)
適応疾患
どこに行っても改善しない、
また薬の副作用が気になる方が
Sweepの施術を選んでいます
こんな症状で悩んでいませんか?
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全身が痛い
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目が乾く
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頭痛がひどい
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背中がこわばる
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不眠が続いている
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うつ症状がある
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口が開かない
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胃が痛い
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便秘、下痢がある
近年研究が進んできた線維筋痛症(FM)。
その病態から治療までお伝えします。
線維筋痛症
泊まりで旅行に行けるようにまで良くなりました!
お名前 佐々木
年齢 24歳 性別 女性
症状

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来院前の状態
手,足,背中など全身の痛み、こわばり。
座っていても横になっていても強い痛みがあった
当院の感想など何でも結構です
始めの頃はとにかく全身が痛く、激しいめまいや呼吸が苦しい事もあり、短時間の外出でも具合が悪くなっていました。
しかしSweepで治療していただき、痛みは落ち着き、激しいめまいや息苦しさも無くなり、泊まりで旅行に行けるようにまで良くなりました!
先生も話しやすい方なので不安な事や気になる事もなんでも相談しやすいです!!
個人の感想です。効果を保証するものではありません
線維筋痛症(FM)とは
線維筋痛症診療ガイドライン2017によると
線維筋痛症(FibroMyagia :FM)とは、全身の筋骨格系における慢性の疼痛とこわばりを主症状とし、疲労感や睡眠障害など多彩な身体及び精神症状を副症状として伴う原因不明のリウマチ性疾患であると定義されています。
慢性疲労症候群と共に機能性身体症候群(Functional Somatic Syndrome : FSS)の一つとされています。
疫学的には男性よりも女性に多く、
年齢は40代~60代が多いとされている。
人口の5%は線維筋痛症にかかっているという報告もある。

何らかの原因で痛覚過敏がおきているとはいわれているが、特異的な細菌の感染や炎症も診られず、何らかの特異的な器質的異常も診られないため、原因は不明。
しかし近年、痛覚変調性疼痛(nociplastic pain)というカテゴリーが定義され、その典型的疾患として線維筋痛症が挙げられています。
現在考えられている原因としては「中枢ミクログリアの異常活性説」「下降性疼痛調節系の低下説」「前帯状回の異常活性説」などがあります。
病院のアンケートなどによると、「線維筋痛症」という診断がくだるまで早くても数年かかることも多く、その間複数の病院を回って精神的に疲弊してしまうことも多いようです。
また一般的な血液検査や、レントゲン等の検査では異常が発見できないため、ヒステリーや精神疾患と診断され、誤った治療を行なってしまうケースもあります。
線維筋痛症の症状
Ⅰ.主要症状
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全身の慢性的疼痛(臨床的に明確な部位の圧痛)
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ひまん性のこわばり
Ⅱ.随伴症状
1.身体症状
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倦怠感
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疲労感
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湿疹(発疹感)
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手指の腫脹感
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手指の睡明※
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浮腫
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レイノー現象
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盗汗
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異常発汗
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筋痙直
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軟弱感
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動悸
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頻脈
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息切れ
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胸下部痛
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呼吸困難感
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喘息様症状
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胸痛
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頻尿
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排尿困難
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尿意切迫
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口腔乾燥
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咽頭異常感
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胃腸症状(吐気・便秘・下痢・腹部膨満)
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月経困難症
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体重減少
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嚥下困難
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アレルギー症状
2.神経症状
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頭痛
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頭重感
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めまい
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しびれ
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しびれ感
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不快感
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キー症状(不快感の増強)
3.精神症状
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抑うつ症状
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不安
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睡眠障害(不眠・過眠・起床時の不快感)
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集中力低下
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注意力低下
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易疲労性
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イライラ
※脚のむずむず症状(restless leg syndrome)など
(線維筋痛症診療ガイドライン2017より引用)
線維筋痛症の診断基準
疾患の診断は、当然ながら病院の医師が行う専権事項であり、それ以外のものがみだりに決めつけてはいけないものである。
2010年度に改訂された米国リウマチ学会(ACR)の線維筋痛症診断基準は以下の3項目からなります
1.定義化された慢性疼痛の拡がり
疼痛拡大指数(widespread pain index : WPI)=顎(左右)、肩(左右)、上腕(左右)、前腕(左右)、胸部、腹部、大腿(左右)、下腿(左右)、頚部、背部(上下)、臀部(左右)の19部位の疼痛箇所の合計点(最大19点)
徴候重症度(symptom severity : SS)=過敏性腸症候群や便秘、耳鳴りなど痛み以外の症状を数値化したもの
この2つを合計して一定数以上であれば線維筋痛症と診断できる。
2.臨床兆候が診断時と同じレベルで3ヶ月以上継続すること
3.慢性疼痛を説明できる他の疾患が他にないこと
ポイント
以前よりもSS徴候(痛み以外の症状)を重視した診断基準になりました。
最低でも3ヶ月以上の経過観察が必要。
他の疾患の有無を調べるために多大な時間を要してしまうことが多く、課題になっています。
線維筋痛症の重症度の分類
第1期
痛みはあるが日常生活に重大な影響はない
第2期
手指や足指などの抹消部への疼痛が広がり、不眠、不安感、うつ状態が続く日常生活は困難
第3期
激しい疼痛の持続が診られ、軽微な刺激(爪や髪への刺激、温度湿度の変化等)によって激しい疼痛が全身に拡散するため、自力での生活が困難になる
第4期
疼痛のため自力での体動が困難であり、寝たきりの状態に陥る。自分の体重により疼痛が起きるため長時間の体位保持が困難
第5期
激しい全身の疼痛と共に、意識は朦朧となり膀胱直腸障害、ドライマウス、ドライアイ、尿路感染など全身症状を呈する
線維筋痛症の一般的な治療
病院などでは線維筋痛症を抱える患者さんへの介入として以下のものがあります
薬物療法
線維筋痛症に特異的に効く薬は存在しないため、それぞれの患者さんの経過を診つつ以下のような薬が使用されています。
薬剤分類:薬剤名(商品名)
神経障害性疼痛治療薬:プレガバリン(リリカ)など
抗てんかん薬:ガバペンチン(ガバペン)など
抗うつ薬:デュロキセチン(サインバルタ)など
鎮痛薬:トラマドール(トラマドール)など
運動療法
あまり知られていませんが現在のところ線維筋痛症への介入で一番推奨されているのは運動療法です。病院では理学療法士などの指導によりリハビリや運動指導が行われています。
認知行動療法
メンタル面の改善を目指して、認知行動療法も効果が期待されています。
線維筋痛症への当院に出来ること
線維筋痛症(FM)に対する当院の施術方針、鍼灸やマッサージをおすすめする理由なども記します。
線維筋痛症の原因
線維筋痛症は病院等の西洋医学では今のところ原因不明の難病ですが、少しずつそのメカニズムか解明されてきました。
中枢の痛みを司る感覚の過剰反応ではないかというのが今のところ主流のようです。

また、脳や脊髄の痛みを伝える上行性のシグナルを抑制する、『下降性疼痛抑制(調節)系』の異常も多くの場合関与しています。ではなぜ中枢の感覚に異常が起こってしまうのかについてはまだ決定的な結論は出ていません。
しかし、線維筋痛症を臨床の現場で診ていくと幾つかの可能性が見えてきました。
我慢の限界
線維筋痛症の中心である『痛み』という感覚は人間にとって本来、危険を教えてくれるサイレンです。「このままだと骨が折れてしまいますよ〜」とか「危ないからそれ以上さわらないで〜」とかを教えてくれているとても重要な感覚なのです。しかし、我々現代の人間はしばしばそんなサイレンを無視しなくてはいけない状態に追い込まれています。「今日は身体が疲れているけど学校に行かなきゃ」とか「風邪気味でだるいけど会社は休めない」などで自分の身体が教えてくれているサイレンに蓋をして多くの人は生きています。その時は小さな『痛み』なのでなんとか我慢して乗り切る事が出来るかもしれません。しかしそれが日常の中でしだいに蓄積され、ついに我慢の限界を超え暴発してしまった『痛み』が線維筋痛症なのではないかと思います。線維筋痛症の方はまじめで頑張り屋さんに多いと言われている事からもその可能性が高いように思います。
肩こりも小さな原因
その可能性を念頭に線維筋痛症の患者さんを診ていくといろいろな事に気がつきます。線維筋痛症と言われている多くの患者さんの肩や首に頑固な硬結(コリ)があるのです。そしてお話を訊くと、「子供の頃から肩こりです」「肩こりはずーっとあります」という方が大変多いのです。
肩こりも小さな『痛み』です。その痛みを長い間我慢して、我慢して、いつしか我慢している事も忘れてしまって暴発して線維筋痛症になっているのだと思います。
顎関節の影響
肩こりや首こり以外で特に関係があると思われるのが顎関節です。線維筋痛症と言われる患者さんのほとんどが顎関節症かその一歩手前の予備軍です。顎関節症により様々な疾患が併発することは分かっていて、歯科医の中には顎関節症への施術により線維筋痛症のへ介入を行なっている先生もいます。
線維筋痛症の施術
痛みの悪循環を止める
線維筋痛症の原因のひとつは痛みの悪循環にあると思います。
最初は小さい痛みです。それは慢性的な肩こりかもしれません。頭痛かもしれません。その痛みがあることで全身に過緊張な状態が発生します。そのためからだを動かす事がおっくうになり、疲労物質が細胞組織にたまり、また痛みを作り出すというのが、痛みの悪循環です。この悪循環をとめるのが重要な治療になると考えます。施術していて思うのは、線維筋痛症の患者さんは鍼をうった際に筋線維や結合組織が鍼にまとわりついてなんとも言えないいやな感じがします。これは長年の悪循環によりおこっていると考えられます。また痛みを感じない悪いところがあり、そこへの施術も重要です。痛みを感じない悪いところというのは、筋肉や関節の本来持っている柔軟性を失っていて、本来痛みを感じるはずが、麻痺しているところです。この痛みの麻痺が他のさまざまなところに痛みをひきおこしています。
下行性疼痛抑制(調節)系の賦活
線維筋痛症では多くの場合、痛みを制御する下行性疼痛抑制(調節)系の働きが正常に作動しなくなっていると言われています。その働きにはセロトニンやノルアドレナリンという神経伝達物質が関与していますが、鍼灸にはそれらを賦活させる作用があると言われています。鍼灸論文集はこちら
東洋医学的には経筋病
東洋医学では紀元前に書かれたと思われる「黄帝内経」の「経筋篇」に「経筋」すなわち筋肉や関節の病について詳しく書かれています。「経筋篇」には全身の筋肉の分布やそれらに異常を来たすと”痛みや痙攣、筋肉の機能障害”などが発生する事、またその治療法が記載されています。このように近年、線維筋痛症と言われている病態は、東洋医学的には「最近出てきた難病」などではなく、「昔からある疾患」とも言えます。
精神的異常は肝気うっ滞
線維筋痛症は精神的異常がともなう事も多い疾患ですが。これは東洋医学から診ると肝気うっ滞と診るケースが多いですです。人は本来自由に思ったととおりに生きたいと願っています。しかしたいていの人は日常の社会生活で思ったとおりにならなかったり、何かを我慢して生活してるものです。しかしその状態が長期間続くと肝気うっ滞を生じます。肝気うっ滞の主な症状としては、うつ状態、情緒不安定、ヒステリー、しゃべりたがらない、胸脇が張っていたい、息苦しい、食欲不振、下痢、便秘、生理不順などがあります。
当院をおすすめする理由
早期に介入できる
先ほど述べたように、通常多くの場合には線維筋痛症という診断を受けるまでに数年という長期の時間がかかってしまいます。そして多くの場合、診断名がわからないうちは病院では適切な治療を開始することができません。これが一番現場では問題になっていることです。
しかし、当院では東洋医学的理論のもと施術を開始することが可能です。早期に治療的介入をすれば治癒率を大幅に改善できることは病院などの統計ではっきりしています。
当院に来られる方もほとんどが「線維筋痛症だと思うんですけど」という方々ばかりです。
鍼灸やマッサージの効果
鍼灸やマッサージは線維筋痛症診療ガイドラインによると、推奨レベルは高くはないのですが、ほとんどの方に効果的であると思っています。線維筋痛症の患者さんは皮膚がカチカチ、パンパンになっていることも多く、これは通常の肩こりや腰痛の患者さんとは明らかに違う状態で、過剰な緊張状態と捉えることができます。それを理解した上で患者さんに合った施術を行うことが大切です。
専門的な知識
当院は開院以来、線維筋痛症の改善を目指して線維筋痛症への知識と経験を積み重ねてまいりました。疾患への正しい理解がなくては絶対に良い施術はできません。
最新の研究や知見を得るために日本線維筋痛症・慢性痛学会への参加を行い、教育研修も受けてきました。
そして、患者さんにも正しい知識をお伝えしするようにしています。相談するだけで心身が楽になることもきっとありますよ。
改善へのお手伝い
瞑想やマインドフルネス、ヨガや体操など患者さんに合った習慣やご自分でできることをお伝えしています。
私は線維筋痛症という病気は、患者さんの人生を見直さなければ原因は見えてこない病気だと思います。患者さんの体を診て、環境を診て、心を診なければ治すことは出来ない病気です。そしてそれは、東洋医学では「あたりまえにやっている」ことなんです。
『線維筋痛症に効くツボ』という特定のツボは存在していませんが、このようにそれぞれの症状に丁寧に対応していくことで、線維筋痛症は改善して行きます。
施術例1
線維筋痛症
年齢 50代 性別 女性
症状 起床時の全身のこわばり、頚、肩、腕、背中、下肢が常に痛い。
治療歴 2年半前に発症。さまざまな病院で診察を受け、リリカ、ガバベン、アコニン酸ノイロトロピン等の薬を服用。症状は変わらず。
施術経過
週に1回で治療。
1回目=日々の痛みと医療機関への不信からか相当なストレスを抱えている。話を聞きながら治療開始。顎関節の動きに異常あり。
2回目=左の顎関節に引っかかりがあり、開口時にストレスになっている。仙腸関節も施術した。
3回目=少し良。開口がスムーズになってきた。
8回目=痛みが頚部から腕にかけての限定的になった。
12回目=少しずつ良くなっているが、寒かったり何かストレスがかかると痛みがぶり返す。
最初からはだいぶ良くなったが施術継続中
施術例2
線維筋痛症
年齢 20代 性別 女性
症状 頭痛、顎関節症、頚 肩 背 腰のこわばりと痛み 右手の痺れ、両足の痺れ
治療歴 1年半前に顎関節の手術を受け、その前後から線維筋痛症を発症。自律神経系の薬を服用している。
施術経過
週に1回で治療。
1回目=全身の筋肉が緊張している。下腿のむくみも激しい。お腹を暖めながら全身の緊張をとっていく。
2回目=呼吸がうまく出来ていない。腹筋の緊張が抜けない。身体の芯が冷えている感じ。
3回目=少し楽になってきた。頭部に刺鍼。
4回目=痺れはほとんど感じなくなってきた。
8回目=右側の腹が緩んできた。それに伴い右腰に痛み。
10回目=腹全体が緩んできた。
11回目=昨日めまいがして30分気を失う。気が激しく動いている感じ。
12回目=先週よりは良い。悪夢をよく見る。ふわふわする。
14回目=頭部から頚部を中心に治療。スッキリ感がある。
16回目=たまに頭痛があるくらいであとは良。
20回目=ほぼ状態は安定した。
施術例3
線維筋痛症
年齢 30代 性別 男性
症状
18年前に左脇の下に特に原因がわからない痛みが発生その後、徐々に痛みの範囲は広がり、現在は痛みが強い順に、背中、右腰および殿部、右足部 左ひじその他にも日によって痛みの場所が変わる
治療歴
月に1回病院にかよっているが診断は不可とのこと今まで飲んだ薬は、ダントリウム、アロフト、インダシン、テルナリン等痛みがなかなか変わらないという事で来院
施術経過
週に1回で施術。
初回 来院されてまず気になったのが、『気』が落ち着かないようだという事。
緊張症。脉を診ると異常に速い、血圧も160くらい、これは相当に心臓に負荷がかかっているようだ.。基本の脉を整える鍼をして、腰からしたを中心にツボをとって刺鍼。最後に腰の灸頭鍼をやった。
終わった感じは『なんか良い感じ』とのこと
2回目 前回の治療後、血圧が下がり肝機能も上昇。痛みも減っているとのこと。同様に首と背中の治療をした。
3回目 膝に痛みが出てきた。夜はよく眠れるようになってきた。下半身を中心に施術。最後に塩灸
5回目 心拍が落ち着いてきた、血圧も120。一番つらかった背中の痛みの範囲が小さくなってきた。両前腕に痛みが出ている。背中と肘の周りのつぼをとって刺鍼、腰に灸頭鍼。
まだ治療の中盤という感じですが、経過としては良好
線維筋痛症特有の鍼に粘り着くような感じはまだあり、そこが変わって行くよう根気よく施術して行きたい。
施術例4
線維筋痛症
年齢 20代 性別 女性
症状 全身にチクチクする痛み、胃腸障害、うつ症状、生理不順
治療歴 もともと胃腸痛があり、その薬は現在も服用している。
施術経過
週に1回で施術。
1回目=全身の冷え、過緊張が顕著。エアコンで更に悪化するらしい。普通のマッサージでも痛みを感じる。脉(みゃく)を整え下肢に弱めの刺激で刺鍼。
2回目=前回のあと2日間眠かった。これは好転反応、悪くない。昨日から痛みが増し、腕と肘関節にびりびり感。脉を整え全身に弱めで鍼。
3回目=治療した後、数日はよく眠れる。胃腸の痛みも少し改善してきた。今は首から腰まで寝違えた様に痛い。
4回目=痛みが減ってきた。顔色もかなり改善。
8回目=アルコール多飲のため状態悪化。自家感作性湿疹が出ている。痒い。
10回目=やはり精神的に不安定感はある。丁寧な治療と指導に注意。
14回目=頭部から頚部を中心に治療。スッキリ感がある。
16回目=たまに胃が痛くなるがあとは良。
20回目=ほぼ状態は安定した。
波はあるが全身の痛み、胃腸障害、うつ症状は最初から見るとだいぶ改善している。身体が先か、心が先かは解らないが『冷え』がこの患者さんに起こった症状のすべての原因だと思われる。
治療例5
線維筋痛症
年齢 20代 性別 女性 パン屋さん
症状 下肢痛、背部痛、腰痛、肘関節痛、胸部圧迫感、めまい
治療歴 カイロプラクティクに行ってみたが変化なし
施術経過
週に1回で施術。
1回目=とても細くて、体力が無さそうなタイプ。脉(みゃく)を診るとやはり腎虚証。触ってみると下肢から腰部に非常に疲れがたまっている。胃腸も弱っている印象。腰の特に左側の過緊張が強いのでそこに灸頭鍼。
2回目=前回のあと少し良くなったとの事。しかし左肩から左腰にかけてひどい、脉を整えてポイントに鍼をした。
3回目=腰痛と両大腿内側に痛み。歩くと増悪するので仕事が出来ず。退職したとの事。今の状況だと休む事が最重要だと思うので、賢明だと思います。
4回目=痛みが少し減ってきた。
8回目=めまいと頭痛がひどい。脉を整え、頭周り中心で治療。
10回目=呼吸の吐く時に少し震える。小学校からそうだったとの事。
14回目=少しずつ呼吸が安定してきた。スッキリ感がある。
30回目=風邪気味で胸部痛がある。
50回目=ほぼ状態は安定した。
基本は腰だが、全身に日によっていろんな症状が現れる。腎虚が症状の根幹だが、小さい時からの呼吸器系の弱さも大きな原因だろう。今は普通のひとレベルの腰痛や肩こりを感じるくらいの痛みになったが、治療は継続している。
線維筋痛症は人によっては治療に長い時間がかかる場合もありますが、根気よく続ける事で壁を越えられた患者さんでした。
治療例6
線維筋痛症
年齢 50代 性別 女性
症状 2年前から季肋部痛
治療歴 整体に行ったり、よもぎ蒸しに行ったりして最初よりは痛みが良くはなっている
施術経過
週に1回で施術。
1回目=下肢が細く、冷えている。腰椎の1番にズレが診られる。脉(みゃく)を整え、腰に灸頭鍼。
2回目=前回のあと季肋部痛は無くなった。一日だけ左ふくらはぎと首に痛みを感じたが今はそれも無い。背中と腰が硬いため、そこを中心に施術。
3回目=一日だけ季肋部痛が出た。その後は調子いいらしい。マッサージ多めで治療。
4回目=いい状態が続いている。マッサージ多め。
8回目=ほぼ痛みが無くなった。完治。
症状が季肋部痛のみなので線維筋痛症では無いかもしれないが、触った時の感じが線維筋痛症の患者さんと近いと思いました。放っておくと線維筋痛症に移行したのかもしれません。早めの治療で早めに完治。
治療例7
線維筋痛症
年齢 20代 性別 女性 ネイリスト
症状 1年くらい前から全身に痺れ、痛み、頭痛、手の震え、だるさがある。
治療歴 病院でリリカ、レスリンを処方され、服用しているが治らない。
施術経過
週に1回で施術。
1回目=長年の肩こりが原因の一つだと思われる。脉を整え側頭部から肩にかけて刺鍼。腰の張りもある塩灸した。
2回目=左の腰の張りがだいぶ改善した。全身の痛みは眠気が強く解らないとの事。少しずつ薬を減らす様にアドバイスした。
3回目=だるさが軽減。左の腰の張りはまだある。
4回目=前回の治療のあと4日間は痛みも無く良かったが、その後2日間は痛みが強く出た。次は肩をしっかりやろう。
8回目=最初から診ると声の震えが無くなってきた。両親が仲が悪いらしい。おそらく精神的に大きなストレスになっているのだろう。
10回目=首肩から腕にかけて痛みがあるが、最初から診ると良くはなっているとの事。下肢には痛みなし。肘に皮内鍼。
14回目=震えが無くなって、仕事ができる様になった。
16回目=リリカを2日間やめたら背中痛、頭痛、吐き気に襲われる。
20回目=上に住む人ともめたらしい、肩こりがある。
50回目=彼氏が出来たらしい。調子いい。
55回目=薬も飲まないで過ごせている、彼氏が出来てから改善が著しい。
60回目=ほぼ症状は完治した。
最初は痛みもひどいし声も震えて、薬漬けの状態でひどかったが、回を追うごとに身体の芯が温まり、全体が緩んでいくのを感じた。しかし、彼氏が出来てからの回復ぶりには目を見張るものがあり、私も驚いた患者さんでした。
追記
今まで診てきた線維筋痛症の患者さんの多くは顎関節及びその周りに問題があり、 その部分の治療が必要な人が多いように思います。鍼灸指圧Sweepでは顎関節症の治療も専門的に行なっています。
線維筋痛症は全身に痛みが出る病気ですが、最初から全身が痛むわけではありません。はじめは肩こりや顎関節症かもしれません。悪化する前にぜひご相談ください。
料 金
線維筋痛症の治療は約60分の通常治療です ‥‥‥ 初回4400円(2回目以降5500円)
⭐️保険を使った往診のすすめ
当院では、線維筋痛症の痛みで通えない方のために、健康保険を使った往診を積極的に行なっています。ご利用にはかかりつけのドクターの同意書が必要になりますが、ご自宅までの移動代(往療費)も保険で賄うことができます。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
線維筋痛症、慢性疲労症候群でお困りの方はお気軽にご相談下さい。
あまり知られていませんが鍼灸は線維筋痛症、慢性疲労症候群に有効な治療法です。
病院に長い間かよっても改善しない痛みやだるさでお困りの方はお気軽にご相談下さい。薬を飲み続けたくない場合にも、副作用や依存性のない鍼灸マッサージ治療は最適です。
ドクターの西田 皓一 先生の書かれた『線維筋痛症は針灸治療で治せる』という本もあり、徐々に線維筋痛症に鍼灸治療が有効である事が認知されてきています。
このページの著者

水上 達郎(Mizukami Tatsuro)
「本当に信頼できる鍼灸師」を目指し札幌の地で開業中。
鍼灸はみなさんが思っているよりも多くの症状に効果が期待できる反面、病院の検査や治療を優先すべき場合もあります。
当院では鍼灸の適応であるかをしっかり判別し、あなたに最善の治療は何かを一緒に考えます。
