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  • クローン病に鍼灸ができること

    クローン病は、口から肛門までの消化管のあらゆる部位に炎症が起こりうる慢性の炎症性腸疾患です。腹痛、下痢、体重減少、発熱、倦怠感など、様々な症状が現れ、患者さんの日常生活に大きな影響を与えます。現代医学では、抗炎症薬、免疫抑制剤、生物学的製剤などの薬物療法が中心となりますが、これらの治療と並行して、鍼灸治療が症状の緩和や体質改善に役立つことがあります。本記事では、クローン病に対する鍼灸治療の可能性について詳しくご紹介します。 クローン病とは クローン病は、原因不明の慢性炎症性腸疾患で、厚生労働省の指定難病の一つです。主に小腸と大腸に炎症が起こりますが、消化管のどの部位にも発症する可能性があります。10代後半から30代前半の若い世代に発症することが多く、男性にやや多い傾向があります。 主な症状としては、腹痛(特に右下腹部)、慢性的な下痢、血便、体重減少、発熱、倦怠感、貧血などがあります。また、腸管の狭窄(狭くなること)、瘻孔(腸と他の臓器や皮膚との間に異常な通路ができること)、膿瘍(膿がたまること)などの合併症が起こることもあります。さらに、関節炎、皮膚症状、眼の炎症など、消化管以外の症状(腸管外合併症)が現れることもあります。 クローン病は完治が難しく、寛解(症状が落ち着いている状態)と再燃(症状が悪化する状態)を繰り返すことが多いため、長期的な治療と生活管理が必要となります。 東洋医学から見たクローン病 東洋医学では、クローン病は主に「泄瀉(せっしゃ)」や「腹痛」「痢疾(りしつ)」などの範疇で捉えられます。その病態は、主に以下のような証(しょう)として分析されます。 脾胃虚弱(ひいきょじゃく) 消化吸収を司る「脾」と「胃」の機能が低下した状態です。食欲不振、軟便や下痢、腹部の膨満感、倦怠感、顔色の悪さなどの症状が現れます。クローン病による慢性的な消化器症状は、この証と関連していることが多いです。 脾腎陽虚(ひじんようきょ) 脾の虚弱が長期化し、さらに「腎」の陽気(体を温めるエネルギー)も不足した状態です。早朝の下痢(五更泄瀉)、冷え、腰のだるさ、むくみなどの症状が見られます。クローン病が長期化した場合に見られることがあります。 肝脾不和(かんぴふわ) ストレスなどにより「肝」の気の流れが滞り、それが「脾」の機能に影響を与えた状態です。ストレスや緊張で症状が悪化する、腹痛と下痢を繰り返す、腹部の張り、イライラなどの症状が見られます。クローン病の症状がストレスで悪化しやすい場合、この証が関係していることがあります。 湿熱内蘊(しつねつないうん) 体内に「湿」と「熱」が停滞した状態です。下痢、粘血便、肛門の灼熱感、口の渇き、発熱などの症状が見られます。クローン病の活動期(炎症が強い時期)には、この証に該当することが多いです。 鍼灸治療で期待できる効果 鍼灸治療は、クローン病そのものを根治する治療ではありませんが、以下のような効果が期待できます。 腹痛の緩和 鍼灸治療は、鎮痛効果があることが知られています。クローン病による慢性的な腹痛に対して、痛みを和らげる効果が期待できます。鍼刺激により、エンドルフィンなどの鎮痛物質の分泌が促進されると考えられています。 消化機能の改善 鍼灸治療は、胃腸の蠕動運動を調整し、消化機能を改善する効果があります。下痢の頻度を減らしたり、食欲を改善したりする効果が期待できます。特に足三里などの消化器系に関連するツボへの施術が有効です。 ストレス・不安の軽減 慢性疾患を抱えることによる精神的なストレスや不安は、症状を悪化させる要因となりえます。鍼灸治療は、自律神経を調整し、リラックス効果をもたらします。ストレス管理はクローン病の症状コントロールにおいて重要な要素です。 睡眠の質の改善 腹痛や頻回の排便により、睡眠が妨げられることがあります。鍼灸治療は、心身をリラックスさせ、睡眠の質を改善する効果があります。良質な睡眠は、体の回復力を高め、全身の健康状態の改善につながります。 倦怠感・疲労感の軽減 クローン病では、炎症や栄養吸収障害により、慢性的な倦怠感や疲労感を感じることが多いです。鍼灸治療は、気血の流れを改善し、全身のエネルギーを高める効果があります。 クローン病治療でよく使用されるツボ クローン病の鍼灸治療では、患者さんの証や症状に応じて様々なツボを使用します。代表的なツボをご紹介します。 足三里(あしさんり) 膝の下、すねの外側にある胃経のツボです。消化機能を高め、気を補う効果があります。クローン病による消化器症状全般に広く用いられる、最も重要なツボの一つです。免疫機能の調整にも効果があるとされています。 中脘(ちゅうかん) おへそとみぞおちの中間にあるツボです。胃腸の機能を調整し、腹痛や腹部膨満感を和らげる効果があります。消化不良や食欲不振にも用いられます。 天枢(てんすう) おへその左右にあるツボです。大腸の機能を調整し、下痢や便秘、腹痛に効果があります。クローン病で特に大腸に症状がある場合によく用いられます。 関元(かんげん) おへその下にあるツボです。元気(根本的なエネルギー)を補い、体を温める効果があります。脾腎陽虚の証に対して特に有効で、冷えを伴う下痢や倦怠感の改善に用いられます。 太衝(たいしょう) 足の甲にある肝経のツボです。肝の気の流れを整え、ストレスによる症状を和らげる効果があります。肝脾不和の証に対して用いられ、ストレスで症状が悪化する場合に効果的です。 三陰交(さんいんこう) 足の内くるぶしの上にあるツボで、肝・脾・腎の三つの経絡が交わる重要なツボです。消化機能を高め、血行を促進し、全身のバランスを整える効果があります。 鍼灸治療を受ける際の注意点 クローン病に対して鍼灸治療を検討される際は、以下の点にご注意ください。 必ず主治医に相談する 鍼灸治療はあくまで補完療法です。クローン病の標準治療(薬物療法など)を自己判断で中止したり変更したりせず、必ず主治医と相談の上で鍼灸治療を併用してください。 活動期は慎重に クローン病の活動期(炎症が強く症状が悪化している時期)には、鍼灸治療の適応について慎重な判断が必要です。寛解期に症状の安定や再燃予防を目的として受けることが多いです。 定期的な検査を継続する 血液検査、内視鏡検査などの定期的なモニタリングは必ず継続してください。自覚症状だけでなく、客観的なデータで病状を把握することが重要です。 経験豊富な鍼灸師を選ぶ 炎症性腸疾患に対する鍼灸治療は、専門的な知識と経験が必要です。消化器疾患や慢性疾患の治療経験がある鍼灸師を選ぶことをお勧めします。 体調の変化を伝える 治療中は、体調の変化や新たな症状があれば、すぐに鍼灸師と主治医の両方に伝えてください。特に、発熱、激しい腹痛、血便の増加などの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。 まとめ クローン病は、長期にわたる治療と生活管理が必要な疾患です。現代医学的な治療を基本としながら、鍼灸治療を併用することで、症状の緩和やQOL(生活の質)の向上が期待できます。 東洋医学は、体全体のバランスを整えることを重視します。クローン病による様々な不調に悩まれている方は、ぜひ一度鍼灸治療をご検討ください。当院では、クローン病をはじめとする消化器疾患に対する鍼灸治療の経験が豊富です。お一人おひとりの体質や症状に合わせた丁寧な施術を心がけております。 ご不明な点やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。皆様の健康をサポートできることを楽しみにしております。 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎 (Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 不安神経症に鍼灸ができること

    不安で胸がざわつく、息が浅い、眠れない…。そんな状態が続くと、日常の小さなことさえ負担に感じてしまいます。この記事では、初めて鍼灸を検討する方に向けて、『不安神経症(不安が強い状態)』に対して鍼灸でできることを、やさしく整理してお伝えします。 不安神経症ってどんな状態? ここでいう『不安神経症』は、強い不安や緊張が続き、体にもさまざまな反応が出ている状態を指します。たとえば、次のような症状が重なって起こることがあります。 動悸・息苦しさ 胃の不快感・食欲の低下 肩こり・首こり・頭痛 眠りが浅い・途中で目が覚める 手足の冷え・ほてり・汗 不安は『気持ちの問題』だけではなく、体の緊張(自律神経の乱れ)として現れることが多いのが特徴です。 鍼灸が目指すのは『緊張をゆるめて、回復しやすい状態に戻す』こと 鍼灸は、不安そのものを“消す”というより、体にかかり続けている緊張をゆるめ、呼吸・睡眠・胃腸・血流などの働きを整え、回復しやすい土台を作ることを得意としています。 鍼灸で期待できる変化 個人差はありますが、施術によって次のような変化を目にすることが多いです。 呼吸が深くなり、胸のつかえが軽くなる 寝つきが良くなり、途中で起きる回数が減る 胃腸の不調(ムカムカ、食欲低下、下痢・便秘)が落ち着く 首・肩のこわばりがゆるみ、頭痛が起こりにくくなる 『不安が来そう』なときに、体のサインに早く気づけるようになる 初めての鍼灸、痛くない?こわくない? 鍼は髪の毛ほどの細さのものを使い、強い痛みが出ることは多くありません。『チクッとする』『重だるい感じがする』など、刺激の感じ方は人それぞれです。心配な方には、刺激量を少なくしたり、刺さない鍼を中心にしたりと調整することができます。 通院の目安(はじめの一歩) 不安が強い時期は、体が常に緊張しやすいため、最初は間隔を詰めて整えていく方が多いです。状態が落ち着いてきたら、間隔を空けてメンテナンスに移行します。無理のないペースを一緒に相談しながら決めていきましょう。 病院の受診が必要なケースもあります 強い動悸や胸痛、息苦しさ、急激な体重減少、日常生活が成り立たないほどの不安・不眠が続く場合は、医療機関での確認が大切です。鍼灸は、医療と併用しながら体のつらさを和らげる選択肢としても役立ちます。 ご予約・お問い合わせ 初めての方は、今の困りごと(眠れない、動悸、胃の不調など)をそのままお話しください。電話でのご予約・お問い合わせを受け付けています。 【電話】011-206-6564 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎 (Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 機能性ディスペプシアに鍼灸ができること

    「検査では異常なしと言われたのに、胃が重い」「少し食べただけで苦しい」「みぞおちが痛む・ムカムカする」こうした状態が続くと、食事が怖くなったり、外出や仕事にも影響が出てしまいます。 機能性ディスペプシア(FD)は、胃や十二指腸に“目に見える異常”が見つからないのに、胃の不快症状が続く状態です。 体質やストレス、生活リズムなどが絡み合って起こりやすく、薬だけでは波が残る方も少なくありません。 鍼灸は、症状そのものだけでなく「なぜ胃がつらくなりやすい状態になっているのか」という背景も含めて整えていくことを得意としています。 機能性ディスペプシアの主な症状 FDは大きく2つのタイプに分けられます。 1)食後愁訴症候群(PDS) 食後の胃もたれ すぐお腹がいっぱいになる(早期満腹感) 食後の膨満感、げっぷが増える 2)心窩部痛症候群(EPS) みぞおちの痛み みぞおちの灼ける感じ 空腹時に不快感が強い ※吐き気、食欲低下、便通の乱れ、睡眠の質低下、肩こり・頭痛などが一緒に出る方もいます。 なぜ「異常なし」でもつらいのか(FDで起こりやすいこと) FDでは、次のような“機能の乱れ”が重なりやすいと考えられています。 胃の動き(蠕動・排出)のリズムが乱れる 胃が食べ物を受け入れて広がる働きがうまくいかない 胃が過敏になり、少しの刺激でも不快に感じやすい 自律神経の乱れ(緊張が抜けない、睡眠が浅い) ストレスや不安で症状が増悪しやすい つまり「胃だけの問題」ではなく、神経・血流・筋緊張・呼吸の浅さなど、全身の状態が胃に影響しているケースが多いのが特徴です。 鍼灸が機能性ディスペプシアにできること 鍼灸では、次のような方向性で体を整えていきます。 1)自律神経のバランスを整え、胃の働きを“回復しやすい状態”へ FDは、交感神経(緊張)優位が続くほど悪化しやすい傾向があります。 鍼灸で呼吸が深くなり、体の緊張がゆるむことで、胃腸が動きやすい土台を作ります。 2)みぞおち〜肋骨まわりの緊張をゆるめ、胃の圧迫感を軽くする 胃の不快感が強い方ほど、 みぞおち周辺 肋骨の内側 背中(胃の裏側あたり) が硬くなっていることがあります。 鍼灸でこの緊張をほどくと、「胃が詰まっている感じ」「呼吸がしづらい感じ」が軽くなります。 3)胃の“過敏さ”を落ち着かせ、症状の波を小さくする FDは「症状が出る日・出ない日」の波が大きいことが多いです。 鍼灸は、過敏になっている状態を落ち着かせ、波を小さくしていくことを目標にします。 4)睡眠・疲労・冷えなど、悪化要因を一緒に整える 睡眠不足、疲労の蓄積、冷え、月経周期の影響などが重なると胃症状が出やすくなります。 鍼灸では、胃だけに限定せず「悪化しにくい体の条件」にアプローチし体を整えていきます。 施術の進め方(目安) まずは症状の出方(食後/空腹時/時間帯/ストレスとの関係)を丁寧に確認します お腹だけでなく、背中・首肩・呼吸の浅さ・冷え・睡眠など全身をみて施術します 体の反応を見ながら刺激量を調整します(強い刺激が苦手な方にも対応します) ※FDは「良い週が増えていく」「悪い日の症状が軽い」ように変化していくことが多く、短期でゼロにするというより“波を整える”イメージで進めます。 日常でできるセルフケア(鍼灸と相性が良いこと) 無理のない範囲で、次のような工夫を心がけることが改善には大切です。 食事は「量を少なめ・回数を分ける」 よく噛む(胃の負担を減らす) 食後すぐの強い運動や入浴を避ける(症状が出やすい方は特に) みぞおちを冷やさない(腹巻・温かい飲み物) 寝る前のスマホ時間を短くして睡眠の質を確保する ※「これをやれば治る」というより、悪化要因を減らして回復しやすい条件を作るのが目的です。 受診が必要なサイン(大切) 次のような場合は、まず医療機関での確認をおすすめします。 体重が急に減る 吐血・黒い便 強い貧血、発熱 飲み込みにくさ 痛みが急に強くなった/今までと明らかに違う まとめ:胃だけを責めず、体の“整う力”を引き出す 機能性ディスペプシアは、検査で異常がないからこそ周囲に理解されにくく、本人が一番つらい状態になりがちです。 鍼灸は、胃の不調を「自律神経・緊張・睡眠・冷え」など全身の状態から整え、症状の波を小さくしていくサポートができます。 「薬は飲んでいるけれど、症状が残る」 「ストレスや疲れで胃がすぐ反応してしまう」 そんな方は、一度ご相談ください。 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎 (Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 更年期障害に鍼灸ができること

    「急に顔が熱くなる」「夜中に目が覚めて眠れない」「理由もなく不安になったり、イライラしたりする」——更年期の不調は、日常生活の質を大きく下げます。検査では大きな異常が見つからないことも多く、周囲に理解されにくいのもつらい点です。 この記事では、更年期障害に対して鍼灸で“何ができるのか”を、できるだけ科学的な視点(研究で示されていること・臨床での考え方)から整理し、通院の目安やセルフケア、受診のタイミングまでまとめます。 更年期障害とは?(症状が多彩な理由) 更年期(一般に閉経前後の時期)は、女性ホルモン(エストロゲン)の変動が大きくなり、自律神経や睡眠、気分、体温調節などに影響が出やすくなります。症状は人によって幅があり、代表的には次のようなものがあります。 血管運動神経症状:ほてり、のぼせ、発汗(いわゆるホットフラッシュ) 睡眠の問題:寝つきが悪い、途中で目が覚める、熟睡感がない 精神神経症状:不安、抑うつ気分、イライラ、集中力低下 身体症状:肩こり、頭痛、めまい、動悸、疲労感、冷え、関節痛 など 「更年期だから仕方ない」と我慢し続けるより、症状のタイプに合わせて対策を組み立てることが大切です。 鍼灸は更年期にどう働く?(考えられているメカニズム) 鍼灸は、痛みやこりだけでなく、自律神経・睡眠・ストレス反応に関わる領域でも用いられてきました。研究では、鍼刺激が以下のような反応に関与する可能性が示唆されています。 自律神経バランスへの作用:交感神経の過緊張を和らげ、リラックス側(副交感神経)に寄せる働きが報告されています。 ストレス反応の調整:ストレス関連の生理反応(緊張、睡眠の質、気分)に影響すると考えられています。 痛み・不快感の調整:内因性鎮痛系(体内の痛みを抑える仕組み)や筋緊張の調整を通じて、頭痛・肩こり・関節痛などの“併発しやすい症状”の軽減を狙えます。 重要なのは、鍼灸はホルモンを直接「増やす」治療ではなく、更年期に起こりやすい自律神経の乱れやストレス反応、睡眠の質低下、痛み・こりといった“つらさの構成要素”に働きかけ、生活の回復を後押しする働きがある点です。 エビデンス(研究)では何が言われている? 更年期症状に対する鍼灸の研究は多数あります。全体としては、次のような傾向が語られることが多いです。 ホットフラッシュ(ほてり・発汗):鍼灸で症状の頻度やつらさが軽減したとする研究があります。 睡眠・不安・気分:睡眠の質や不安感など、生活の質(QOL)に関わる指標で改善が示される研究が見られます。 痛み・こり(肩こり、頭痛など):更年期に併発しやすい筋緊張や痛みの領域は、鍼灸の得意分野として研究・臨床の蓄積があります。 つまり、鍼灸は「更年期症状を一発で消す魔法」ではありませんが、複数の不調が絡み合う更年期において、症状の“総量”を下げ、日常生活の質を上げる目的で検討する価値があります。特に、睡眠・自律神経系の不調、肩こりや頭痛などが重なっている方は、体感的に効果を実感できると思われます。 鍼灸で期待できること(症状別) 1) ほてり・のぼせ・発汗 体温調節の乱れや緊張の高まりが関与することが多く、鍼灸では自律神経の過緊張を下げることを狙います。生活指導(カフェイン、飲酒、入浴、寝室環境)と組み合わせるとさらに効果的です。 2) 不眠(寝つき・中途覚醒) 更年期は「眠れない→疲れる→不安が増える→さらに眠れない」という循環に入りやすい時期です。鍼灸では、入眠しやすい状態づくりや、首肩の緊張・冷え・胃腸の不調など睡眠を邪魔する要因の調整を行います。 3) 不安・イライラ・気分の波 気分の問題は「気の持ちよう」ではなく、身体の状態(睡眠不足、緊張、血糖の乱れ、痛み)と強く結びつきます。鍼灸は、身体側からのアプローチでストレス反応を整える働きがあります。他のメンタル疾患も考えられるため必要に応じて医療機関での相談と併用するのが安全です。 4) 肩こり・頭痛・めまい・動悸・疲労感 更年期の不調は“自律神経+筋緊張+睡眠不足”が重なりやすく、症状が増えがちです。鍼灸では、筋緊張の緩和、血流・循環の改善、呼吸の浅さの改善などを通じて、日常のつらさを下げていきます。 通院頻度の目安 症状の強さや生活リズムにより違ってくると思いますが、目安としては次のようになります。 最初の1か月:週1回(または10日に1回) 変化が出てきたら:2週に1回 安定してきたら:月1回のメンテナンス 更年期症状は波があるため、「良い日が増える」「悪い日の底が浅くなる」など、変化の形が段階的なことが多いです。施術のたびに、睡眠、ほてり、気分、肩こり、疲労感などを簡単に記録しておくと、改善の方向性が見えやすくなります。 自宅でできるセルフケア(鍼灸と相性が良い) 鍼灸の効果を“積み上げる”ために、次のセルフケアはおすすめです。 睡眠の土台:就寝前のスマホ時間を短く、寝室を暗く・涼しく。入浴は就寝90分前を目安に。 カフェイン・飲酒の見直し:ほてりや中途覚醒が強い方は、カフェインとお酒を一度見直すことも大切です。 軽い運動:激しい運動より、散歩やストレッチを継続。 食事:欠食を避け、たんぱく質と鉄・亜鉛などの不足に注意。 呼吸:息を長く吐く練習(4秒吸って、6〜8秒吐く)を1日数回。 注意点:病院の受診を優先したいサイン 更年期と似た症状でも、別の病気が隠れていることがあります。次の場合は、鍼灸と並行または先に医療機関へ相談してください。 強い動悸・胸痛、息切れ、失神 急な激しい頭痛、麻痺、ろれつが回らない 不正出血、急な体重減少、発熱が続く 抑うつが強く、日常生活が保てない/希死念慮がある 甲状腺など内分泌の異常が疑われる症状 鍼灸指圧Sweepでの更年期ケア(ご予約) 鍼灸指圧Sweepでは、更年期の不調を「ほてり」「睡眠」「気分」「痛み・こり」「疲労」などに分けて評価し、体調の波に合わせて施術計画を立てます。初回は、生活状況(睡眠、食事、運動、ストレス)も含めて丁寧に伺い、無理のない通院ペースをご提案します。 ご予約・ご相談はお電話で受け付けています。 鍼灸指圧Sweep:011-206-6564 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎 (Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 慢性前立腺炎を治したい方へ

    北海道で慢性前立腺炎の治療をしたい方へ 陰茎がヒリヒリする 睾丸がズーンと重い 会陰部(睾丸とお尻の穴の間)が痛い 座ると痛くなる 抗生物質が効かない 病院では「痛みと付き合っていきましょう」と言われた 頻尿がひどくなってきた こんな症状で悩んでいる方は慢性前立腺炎かもしれません。 慢性前立腺炎とは 慢性前立腺炎は尿検査で細菌が検出されなくても以下のような症状がおこる疾患です。 頻尿 会陰部痛 睾丸痛 陰茎痛 臀部痛 排尿時痛 射精時痛 痛みまでいかない違和感も含まれますが、 このような状態が長期間続きます。 なぜ病院では治りずらいのか 通常病院の泌尿器科では前立腺肥大と前立腺がんとの鑑別をまず第一に行われます。 そのどちらでもない場合、尿検査にて細菌の有無を検査します。 細菌がある場合、通常抗生物質での治療になるのですが、それが効かない方が多数いるのです。 この場合セルニルトンか漢方薬の処方に移ることも多いですが、やはりこれも効かない方が多くいます。 それはなぜか? それは慢性前立腺炎と診断される方のほとんどは前立腺に炎症を起こしていない可能性が高いためです。 症状を起こすの本当の原因は 陰部神経の神経痛 骨盤底筋の過緊張 自律神経の問題 臀部の血流の低下   が影響しています。 抗生物質は細菌をやっつける薬なので、これらの原因には効果的ではありません。 だから、病院では治りずらいのです。 鍼灸治療が効果的な理由 鍼灸は、 陰部神経の過剰な興奮を抑える 骨盤底筋の過緊張を緩める 自律神経を整える 臀部の血流を改善できる 慢性前立腺炎の本当の原因にアプローチすることが可能です。 北海道で慢性前立腺炎で悩んでいる方へ 鍼灸指圧Sweepは札幌市中央区で約15年間、慢性前立腺炎の治療を続けてきた治療院です。 当院では、単に骨盤底筋にアプローチするだけではなく全身の自律神経を整え、血流を改善し、過剰な陰部神経興奮を鎮静します。 今まで多くの方を治療して、喜んでいただいています。 我慢してると悪化するかも 痛みや違和感を我慢し続けると、それ自体のストレスで二次的にメンタルが悪影響を受けたり、自律神経が乱れたりします。その結果症状が悪化するという悪循環も考えられます。 慢性前立腺炎の治療は早期に始めるほど治る可能性が高い傾向があります。 病院の検査や治療はもちろん重要ですが、症状が改善していかない方は我慢せずに鍼灸治療をお試しください。 最後に 慢性前立腺炎は「治らない病気」ではありません。 ちゃんとした対処をすれば「普通に治る病気」だと思います。 一人で悩まず気軽に相談してください。 鍼灸指圧Sweepがあなたの希望になれれば幸いです。 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎 (Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 自律神経失調症の対処と鍼灸に出来る事

    多くの方が原因のわからないまま、さまざまな症状で苦しんでいる『自律神経失調症』 その対処法と鍼灸やマッサージで出来ることをお伝えします。 頭痛やめまい、不眠などで病院を受診しても特に異常が見つからない場合「問題ないです」とか「自律神経の問題ですね」とか言われることが多いですよね。そして「自律神経失調症か〜」と、変に納得して何も対処をされない方も多いと思います。 「自律神経失調症」は正しく対処すれば改善することが可能な疾患です。 自律神経失調症の対処法を学んでいきましょう。 そもそも自律神経とは 自律神経とは、たとえば心臓や消化など自分の意志でコントロールできない全身の働きを、まさに「自律的」にコントロールしているシステムのことです。 日中に 優位に働く「交感神経」と 夜に 優位に働く「副交感神経」があります。 交感神経は活動のための神経で、副交感神経は休息のための神経です。 交感神経の働き:アドレナリンがでる、脈が早くなる、呼吸が早くなる、血圧上昇、発汗促進、口が乾くなど 副交感神経の働き:アセチルコリンがでる、消化促進、排尿、排便、涙の分泌、リラックス、安静化など ポイントは、交感神経と副交感神経はどっちが優位の方が良いというものではなく、適切なタイミングでそれぞれがちゃんと働くことが大事なのです。 自律神経失調症のパターンは大きく3つ 上記のように、自律神経は交感神経と副交感神経のバランスがとても大事で、それが崩れている状態を「自律神経失調症」と呼びます。 自律神経失調症には次の3つのパターンがあります。 交感神経が強すぎるタイプ ストレス過多で多忙な方に多いタイプ。交感神経の働きが強く、スイッチをOFFにできない状態。主な症状としては  不眠、口渇、血圧上昇、頭痛 などがあります。                                     副交感神経が強すぎるタイプ 長期の身体的、または精神的なストレスにさらされて交感神経が疲弊し、擦り切れてしまって相対的に副交感神経が強く働いている状態。常にスイッチOFF。 主な症状としては 体のだるさ、めまい、肥満、耳鳴り などがあります。     交感神経、副交感神経両方とも弱いタイプ 睡眠障害や栄養のかたより、過労などによりどちらの神経も疲弊してうまく作動しない状態。 主な症状は 慢性疲労、全身の痛み、関節痛などがあります。  、 自分で出来る対処法 対処法その1 - 規則正しい生活 自律神経は生活のリズムから多大な影響を受けます。というか生活のリズムに合わせて作動するのが正常な状態ですので、その生活リズムが不規則であれば正しく作動しないのはある意味当然とも言えます。毎日決まった時間に起きる、寝る、食事をすることを心がけましょう。 対処法その2 - 環境を整える 自律神経は交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズであれば正常と言えます。眠る際は部屋を暗くして音も静かの方が副交感神経への移行がスムーズになります。また起きる際もカーテンを開け太陽の光を浴びる事で、交感神経への切り替えがスムーズに起こり、すっきり1日を始める事ができます。 対処法その3 - ストレスをコントロールする ストレスには精神的なストレスと身体的なストレスがあり、そのどちらも適切にコントロールできなければ自律神経の正常な働きを阻害します。現代社会で生きていく以上、誰でもストレスは感じているかもしれませんが、コントロールするということは必ずしも完全になくす事ではなく、好きなことをしてうまく発散したり、嫌な人とは距離を置く、頑張りすぎないなど自分にあった方法を見つける事が大切です。 対処法その4 - 呼吸法 呼吸法は、自分でできる自律神経へのアプローチとしては最強の方法だと思います。 自律神経は基本的には自分の意志ではコントロールできませんが、呼吸だけは自分の意志でコントロールする事ができます。 スイッチオフの丹田呼吸 交感神経が強すぎるタイプの方に行って欲しいのが『スイッチオフの丹田呼吸』です。寝る前やイライラしているときにスムーズに副交感神経を刺激しリラックスの助けになります。   やり方 1. リラックスできる姿勢でおへその下(丹田)に手を当てる。 2. 丹田を凹ませるように、口からゆっくりと息を吐き切る。 3. 丹田に空気を溜めるようなイメージで息を深く吸う。 4. 吐く方を長くゆっくりを意識しながら2.3を繰り返す。 スイッチオンの丹田呼吸 副交感神経が強いタイプの方にオススメなのが『スイッチオンの丹田呼吸』です。 朝起きた時やだるいなと感じた時など交感神経を刺激してスッキリした状態に導きます。   やり方 1. リラックスできる姿勢でおへその下(丹田)に手を当てる。 2. 丹田を凹ませるように、口からゆっくりと息を吐き切る。 3. 丹田に空気を溜めるようなイメージで息を深く吸う。 4. 最大に丹田が膨らんだ状態でお腹に力を入れて腹圧を上げます。 5. 3〜7秒くらい息を止めます 6. 2~5を繰り返す。 鍼灸マッサージに出来る事 鍼灸やマッサージには『気』をコントロールし、血流を改善する効果があります。 また、神経伝達物質やホルモンを適切な状態に調節する効果があり、その効果により、幸せホルモンと言われるセロトニンの放出を促したり、ストレスホルモンのコルチゾールを減少させる事が分かっています。 また自律神経失調症のほとんどの方にある、肩こりや首のこり、背中の張りなどを改善する事で、呼吸を深くする事が期待できます。 βエンドルフィンの分泌を促す、リラクゼーション効果も鍼灸マッサージには期待できます。 病院の薬に比べて、副作用が少ない鍼灸マッサージと日々のセルフケアを組み合わせて対処する事が自律神経失調症には効果的だと思います。「原因不明の不調」でお悩みの方は鍼灸マッサージをご検討ください。 自律神経失調症かな?と思ったら 自律神経失調症の原因の中には、 癌や狭心症など重大な疾患が隠れている場合もあります。まず一度は必ず病院の診察を受けることをおすすめします。 重大な疾患がないような場合は、鍼灸マッサージやセルフケアを行っていきましょう。

  • むち打ち症と鍼灸に出来ること

    交通事故や急な衝撃で首に負荷がかかると、 むち打ち症(頸部捻挫)  が発症することがあります。 『 むち打ち症 』はWHO(世界保健機構)の鍼灸適応疾患の一つに挙げられており、臨床においては多くの方が鍼灸の効果を実感しています。 今回はそんな『 むち打ち症 』について、その症状や鍼灸にできることを記していきます。 むち打ち症 むち打ち症 とは むち打ち症(whiplash injury) は頚部捻挫や外傷性頚部症候群の一般名で、交通事故などの強い衝撃や外傷によって首の筋肉や靭帯、神経などが損傷して起こる症状の総称です。外見では分かりにくい場合も多いですが、首の痛みや肩こり、頭痛、めまいなどが現れることがあります。 交通事故で起こるむち打ち症とは? むち打ちは首の筋肉や靭帯への強い負荷が原因で発生します。症状が軽くても放置すると慢性的な痛みやコリにつながり、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。 交通事故 むち打ち症の症状 次のような症状が代表的です。 首の痛みや違和感 肩や背中のこり 頭痛やめまい 手や腕のしびれ 首の動きが制限される むち打ち症かなと思ったら むち打ち症は前述のとおり、鍼灸治療の適応ですが、交通事故や頭部への強い衝撃を受けた場合は 必ず整形外科などの病院に行きましょう。 その結果、脳や神経、骨等異常がないことが確認できれば、積極的に鍼灸やセルフケアをすることをおすすめします。 自分で出来る対処法 ※ここで記す自分で出来る対処法は全ての人が必ず良くなるとは限りません。まずは少しずつ行ってみて、症状が悪化するようならやめて必ず専門家に相談しましょう。症状が良くなるという実感が感じられるなら継続して行う事で少しずつ症状が緩和されていきます。 対処法その1 - 温める 蒸しタオルなどで患部を温めることで回復を早めることができます。また、日頃から入浴などで体を温めて、血流を促進することで筋肉に酸素や栄養素を送り込み、老廃物を排出する事ができます。 対処法その2 - ストレッチ 関連性のある筋肉を気持ちよく伸ばすストレッチも改善には有効な事が多いです。ただ、動かす事で痛みが走るような場合はやらない方が良いので、注意が必要です。 対処法その3 -姿勢の工夫 デスクワークや長時間のスマホの利用などは、頚部に過度の負荷を与えてしまいます。途中適度に休憩をはさむなど姿勢の工夫も大切です。 鍼灸に出来る事 鍼灸治療は、むち打ちによる首の痛みや肩こりに効果が期待できます。 血流改善 : 鍼で血流を促進することで、筋肉の疲労やこりを和らげ、早期にむち打ち症を軽減することが期待できますます。 筋肉の緊張緩和 : 首や肩周りの硬くなった筋肉がほぐれることで通常よりも早く痛みの軽減が期待できます。 自然治癒力の向上 : 鍼灸の施術により自律神経のバランスを整え、自然治癒力の後押しをいたします。その結果早期の治癒が期待できます。 鍼灸でむち打ち症を早期改善 むち打ちは後から症状が出ることもあり、 早めの対応が大切 です。当院では、首や肩周りの状態を丁寧に診察し、患者様一人ひとりに合わせた施術を行っています。 [無料カウンセリングを申し込む] 👉 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎(Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 第15回線維筋痛症学会に行ってきました

    2025年11月15、16日に『日本線維筋痛症・慢性疼痛学会第15回学術集会』が開催され、出席してきました。 場所は、今年も東京お茶の水の順天堂大学でした。 去年と一緒でいい天気 今年も、全国から学会に所属しているドクターや鍼灸師、医療関係者の方々がたくさん集まり、最新の治療法や薬の話、治療例などを講演されていました。 今大会の大会長は聖マリアンナ医科大学の脳神経外科山野先生でした。 線維筋痛症の治療において著名で最近では疼痛緩和治療器『エイト』の治験をされている日本橋リウマチペインクリニックの岡先生。 私の大好きな斑目先生や西岡先生もおられて、日本の慢性疼痛治療の基礎研究では第一人者の東京慈恵医科大学 痛み脳科学センターの加藤先生はビデオでの参加でした。今回も多くの著名な先生たちの講演を聞き、大変多くの刺激を受けることができました。 どの講演もとても勉強になったのですが、今回私が参加して特に面白かった講演は 「痛覚変調性疼痛の脳機構」  加藤総夫先生 「線維筋痛症の臨床的側面と治療」    西岡健弥先生 「家族機能と痛み:線維筋痛症の心身医学的研究」  細井昌子先生 「線維筋痛症の多彩な心身症状をどう診るか、心療内科の視点から」  村上正人先生 「”痛みと共に生きる”を支える心理臨床-マインドフルネスがもたらす視座の転換」  村上安壽子先生 「間接灸と気功治療の併用による線維筋痛症・慢性疲労症候群の治療成績」   斑目健夫先生 などがありました。 尊敬する斑目先生と 今年は副題として『患者に寄り添う医療と研究の融合-慢性痛克服への挑戦』ということで、基礎研究による病態の解明はもちろんですが、より臨床の現場の情報が多くあり、とても勉強になりました。 やはり臨床の現場での問題としては線維筋痛症や慢性疲労症候群などの機能性身体症候群:FSSは診断までにどうしても時間がかかってしまうということでした。 反面早期に治療的介入をすることが予後の改善に重要であることも確かな情報としてあります。いうまでもなく線維筋痛症は難しい疾患で、未だ解明されず、医療機関でも対応に困ってしまっている報告が世界中から届いています。やはり医療従事者側がもっと情報のアップデートをおこたらず、慢性疼痛の知識を持つことが早期介入の鍵だと思います。 今日も医療現場では七転八倒しながら頑張っています。 そんななかで、患者さんを少しでも改善しようとみんな考えています。 私にもできることは確実にあると、今年も勇気づけられた会でした。 帰りにはいつもの池袋「屯ちん」 しかも全部乗せ 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎(Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • なぜ鍼灸は効くのか②  -内因性オピオイドの活性化-

    なぜ鍼灸は効くのか 鍼灸療法は古代から続く伝統的な治療法であり、多くの人々にとって健康を促進する手段として利用されてきました。しかし『なぜ鍼灸は効くのか』そのメカニズムは長い間謎のままで、多くの方にとって不思議なものかもしれません。世界で鍼灸療法の科学的メカニズムを解明しようという動きが活発になったのは20世紀の後半になってからで、未だ解明されていないことも多くあるのが現状ですが、今回は現在に至るまでで解ってきた『なぜ鍼灸は効くのか』その科学的メカニズムの一つである内因性オピオイドの活性化をご紹介します。 このブログでは、内因性オピオイドの働きや、鍼灸による痛み緩和の仕組みを解説し、実例を通じてその効果をお伝えします。 なぜ鍼灸は効くのか 内因性オピオイドとは? オピオイドといえばモルヒネに代表される強力な鎮痛成分ですが、私たち人間には内因性オピオイドはと呼ばれる鎮痛成分を、私たちの体内で自然に生成することがわかってきました。 現代の研究では、内因性オピオイドがどのように脳や脊髄で痛みの信号を抑えて働いているのかが徐々に解明されつつあり、人体の脅威のメカニズムが日々解明されています。 代表的なものはエンドルフィンやエンケファリンといった鎮痛物質です。エンドルフィンは「幸福ホルモン」とも呼ばれ、痛みを軽減するだけでなく、気分を改善させる効果もあるため、身体的な健康だけでなく精神的な健康にも寄与します。 内因性オピオイドは、肉体のストレスや痛みを和らげるため進化の過程で獲得してきた自然な防御機構といえるものです。 鍼灸刺激による分泌の仕組み 実は鍼灸治療では、特定のツボを刺激することによって神経系が活性化されます。この刺激が脳に伝わると、内因性オピオイドの分泌が促進され、結果的に痛みの感覚が軽減します。特にエンドルフィンの分泌は、身体に対する痛みの感受性を減少させるため非常に重要です。 このメカニズムを理解するためには、鍼灸治療の具体的な過程を考えると良いでしょう。施術中に鍼を刺すことで、体は微弱な刺激を受け取り、それに反応して内因性オピオイドを放出します。このプロセスにより、患者は痛みの軽減を体感することができるのです。また、これにより痛みの背後にある感情的なストレスも軽減されることが多いとされています。 その時体の中では次のようなことが起こっています。 鍼灸による鎮痛効果 免疫細胞の関与 近年の研究で、この内因性オピオイドが鍼をさした局所でも産生されて痛みを和らげることがわかって来ました。鍵を握るのは免疫細胞です。 免疫細胞には内因性オピオイドペプチドというアミノ酸が結合した分子が蓄積されています。そこに鍼灸刺激を与えることで、内包されている内因性オピオイドペプチドが放出されるのです。それが、局所における痛み物質による感覚神経の興奮を抑制して痛みの緩和につながります。 A high angle view of an acupuncture session depicting the therapeutic environment. 痛み緩和の実例 当院では、慢性腰痛や肩こり、線維筋痛症など、長年にわたり痛みに悩まれている患者さんが多く来院されます。彼らが鍼灸治療を受けた結果、具体的な症状の軽減を実感しているケースが多々あります。 例えば、慢性腰痛のある患者さんが、鍼灸施術を週1回のペースで3ヶ月続けたところ、「痛みの度合いが大幅に減少しました」「日常生活が格段に楽になった」と言う方も多くいらっしゃいます。このように、鍼灸は慢性的な痛みに対する選択肢として非常に有効であると思います。 これまでの研究結果に基づいて、鍼灸の効果が統計的にも示されてきており、具体的には、痛みの解消率が60-80%に達するケースも少なくありません。 施術後、患者さんからは「鍼を受けた後、体が軽くなった」との声が寄せられることが多く、これは内因性オピオイドによる効果でもあると思います。 An eye-level view of a tranquil acupuncture treatment room set for healing. 最後に 鍼灸治療の効果が内因性オピオイドに関連していることは、今後の医療においてますます注目されるでしょう。今後の研究によって、鍼灸の痛み緩和メカニズムがさらに解明されることが期待されています。 より多くの人が鍼灸の効果を体感することで慢性痛の改善が進むことが期待されます。あなたも痛みの悩みから解放されるため、一度トライしてみてはいかがでしょうか。 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎 (Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 2025年仕事納め

    しめ縄 今日で鍼灸指圧Sweepの2025年の営業が終了しました。 最後の患者さんが終わった直後に今年を思い出しながら今書いてます。 正直2025年は私にとってしんどい年でした。 仕事面では、マイナンバー保険証の本格導入やAIの活用など新しい制度やテクノロジーがどんどん来ています。世の中がどんどん便利になっていく過程で、新しいことを覚えなきゃいけない局面に何度もぶち当たるのですが、これがアラフィフの私には結構きついのです。 同年代の皆さんどうですか〜?しんどいですよね〜?なんか自分だけ取り残されそうでふわふわしてませんか〜? また、プライベートでは、一つ上の姉が11月に他界しました。 姉についてはまだ気持ちの整理がついておらず、何と言っていいのかわかりません。 何だかしんどい一年だったな〜 そんななかあった進歩といえば、あらためて人間の体はメンタルとフィジカルのバランスが大事だと実感できたことですね。 フィジカルだけを治しても、メンタルが落ち込んでいたら本当に『元気』にはなれないんですよね。自分のことや患者さん一人一人を見ていて本当にそれが実感できた一年でした。 来年はもっと患者さんの心に寄り添っていけたらなと思っています。 それでは恒例の今年患者さんにいただいたものです。 みなさん本当にありがとうございました! 美味しかったきしめん 美味しいミックスナッツ 高級梨 なぜかもらったうなぎパイ 美味しかったいちご 最高うまい十割蕎麦 メロン2玉(オレンジのやつ) 2026年もよろしくお願いします 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎(Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 交番磁界治療器「エイト」を導入しました

    交番磁界治療器「エイト」 この春から、鍼灸指圧Sweepでは 交番磁界治療器「エイト」 を導入しました。 これは、体に優しい”微弱な磁気の力”で痛みをやわらげる新しいアプローチです。 エイト(ait)とは ー最新の医療機器ー エイトは日本で開発された治療機器で、主に 慢性的な痛みの改善 に効果があります。 今までも磁気を使っての治療機器はありましたが、エイトは交番磁界(微弱な磁場を常に変化させる)という方法を用いた現在唯一の治療器です。 エイト(ait)は多くの痛みに対応しています。また発生する磁場はごく微弱なものですので、敏感な方でも安心して使用することができます。 エイトの鎮痛作用 ① 中枢性鎮痛作用 交番磁界がセロトニンやβ-エンドルフィンなどのホルモン分泌を促進します。 β-エンドルフィン は脳内麻薬とも言われるホルモン様物質で、脳の中枢に作用し痛み刺激を軽減します。これは神経痛などの 神経障害性疼痛 に効果を発揮します。 セロトニン は幸せホルモンとも称されるホルモン物質で、精神を安定させ偏頭痛や線維筋痛症などの 痛覚変調性疼痛 に有効です。 ② 炎症制御性鎮痛作用 交番磁界によって炎症性サイトカインの分泌を制御して、全身の炎症による過剰な痛みを抑えます。これは、打撲や捻挫などの 侵害受容性疼痛 に効果を発揮します。 ③ 神経細胞保護作用 交番磁界によって、神経細胞を外部からのダメージから保護する神経成長因子や神経栄養因子の分泌を促進されます。神経細胞の保護や再生の促進による鎮痛作用が得られます。 エイトの使い方 エイトの使い方は、最大4本のプロープを痛みのあるところに当ててスイッチを入れるだけです。両面テープやゴムバンドなどで固定すると安定して使用しやすくなります。 1回の施術は30分で1日2時間以内の利用が推奨されています。 エイトの禁忌 心臓ペースメーカーをご利用の方は使用することができません。 鍼灸指圧Sweepでは現在導入期のため、ご希望の方や施術者が特に有効だと判断した方に 無料でお試しいただいています また、ご自宅へレンタルにも対応しています。 1ヶ月10,000円前後 で レンタル会社からの対応になります。 気になった方はお気軽にお問い合わせください。 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎(Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

  • 鍼灸指圧Sweep 14周年

    6月15日は当院の開院記念日です。 今年で丸14年が経ちました。 毎年この日を迎えるたびに、14年前の東日本大震災の年に家族で東京から北海道に来たことを思い出します。 おかげさまで、患者さんにも恵まれ14年続けることができました。 娘も15歳になりました。 東京で仕事をしている時に出会った1冊の本があります 町田栄治先生の『日本鍼術に生きて』という本です。 鍼灸師になったばかりのころからこの本が私の指針の様な本で、鍼灸の施術においても、人としての生き方においても多くの影響を受けました。 最近あらためて読み返してみて前読んだ時にはわからなかったことが、今は理解できることがたくさんありました。 また、初心に還らさりました(北海道弁)。 14年はまだまだ通過点です。先人の先生たちに追いつくのはまだまだ遥か遠い道のりですが、一人一人の患者さんの笑顔を道標にこれからも頑張ります。 2025/06/16  水上達郎 鍼灸指圧Sweep院長 このブログの著者 水上 達郎(Mizukami Tatsuro) 「本当に信頼できる鍼灸師」を目指して2011年から札幌の地で開業中

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